症例集2021.08.08ノーベルバイオケア社最新のインプラントシステムを使用した治療例ノーベルバイオケア社最新のインプラントシステムを使用した前歯部分の歯科インプラント治療例をご紹介します。最近のインプラントシステムは、2つの部品をネジ(スクリュー)で固定する方式が主流です。骨の中のインプラント体(たい)+見える部分のセラミック歯を、小さなネジで固定する方式です。通常は骨に埋まっているインプラント体の方向=セラミック歯を貫くネジ穴の方向、となります。前歯の場合はちょうど人目に触れる表側にネジ穴が出てきてしまう事があります。セラミック歯は陶歯で、かなりの高温で焼き上げて作ります。口腔内でセラミックを焼くことは不可能なので、ネジ穴はセラミックとは別素材の白いプラスチック(光重合型コンポジットレジン)で埋めます。このネジ穴部分は経年変化があり、変色したり陥没したり外れたりします。これでは審美的とは言えません。仮歯の状態では右上3番の先端にはわずかにプラスチックが見えています。審美的とは言えません。(上の写真はネジ穴を埋めていない状態)(この写真はネジ穴を埋め、前から撮った写真)ということは、やはり人目に触れない部分、つまり前歯の場合は歯の裏側にネジ穴があったほうが良いわけです。極端に言えば、見えない部分であれば、真っ黒でもピンク色でも問題はないはずです。もちろん白色のコンポジットレジンを充填しますが…。手術時には極力ネジ穴が見えないようにインプラント体を植える角度をCT画像から分析します。しかし術中は骨の形などでインプラント体を埋める角度と深度が理想的ではないことが往々にしてあります。最新のインプラントシステムでは、これをある程度解消できるシステムが登場しました。私としては初の症例でした。患者様には審美的な点で大変ご満足していただいています。以下の動画をご覧ください。右上2番と3番の最終的な歯は角度付きのセラミック歯。歯の裏側中央にネジ穴があり(少し黄色い部分)、変色などの経年変化が気になりません。